バイヤーの口癖




今、私の身近にできないバイヤーが2名いる。できないバイヤーとは、能力が無いのでなく「時間がないからできない」という口癖を持つバイヤーのことだ。できるだけ客観的に見れば、決して能力が無いわけではない。問題は口癖だけだ。


私が尊敬する人に共通していること、それは「忙しい」といわないことだ。端で見ているとかなり忙しそうというか、いつ寝ているんだろう、って思う人であるにもかかわらず、決して「忙しい」を口にしない。なので、形から入ることを是としている私は、真似して「お忙しいところ申し訳ありません」なんていわれても「まったく暇なので問題ありません」と答えるようにしている。先ほどの、尊敬している人と私の大きな違いは、実際に私が暇な事である。


本題に戻ろう。その2名の口癖を持つバイヤーがとっても損していることがあることに気づく。それは、忙しいと口にする機会が多いが為に、実際忙しそうにしていても周囲のサポートを受けにくい環境を、結果として作ってしまっていること。忙しいと口にするが故に、周囲が「何かお手伝いしましょうか?」と話しかける隙さえない状態になってしまうのだ。


そして「忙しい」と口癖のあるバイヤーと、「暇だ」という口癖のあるバイヤーの違いがある。それは、伝票処理や、報告といった処理作業スピードの違い。暇だといっている人は、格段にその処理スピードが速い。加えて決断も早い。こっちが驚くくらいに即断即決だ。じっくりなんて言葉が辞書にないのか、と思わせるほどに早い。そして、見た目で言えば机には書類が少ない。少ないが故に、書類を捜すって事がなさそう。逆に「忙しい」といっている人は、もう机の上からして超多忙だ。99%秩序がないと思われる机の上のレイアウト、書類は読まずに積むのが目的といわんばかりの山の数々。


この二つの違いが、「忙しい」と「暇」の差で生まれているとしたらどうだろう。明日からといわず、今日この瞬間から「暇」を口癖にしても損はない。

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