一年前の出来事を思い出すバイヤー 2



11月一ヶ月をシカゴで過ごすとどうなるか?普段関東で生活している私にとっては、初秋からいきなり真冬になってしまったような錯覚を覚える。それくらいに、朝晩の冷え込みは厳しいし、なんといっても「風の街」と呼ばれるシカゴ特有の風で、より一層寒さがしみるのだ。


この時通った学校は、ダウンタウンの真ん中。そして宿泊したのは、シカゴ大学内のインターナショナルハウス。現地に慣れるため、とか良くわからない目的で、学校開始日より前倒しでシカゴ入り。アメリカの生活では欠かせないレンタカーを借りて街へでた。慣れる〜とか言っていたくせに、最初に行ったのはなんと日本の駐在員が多く住む地域のスーパー。http://www.mitsuwa.com/tenpo/cica/index.html


なんで?と聞かれても、特に理由は……朝の8:00に着いてしまうし、ホテルのチェックインは14:00だし、外は寒いし、とりあえず一服したいんだけど、初めて来る街だしと、私の中ではいろいろな想いが重なり合って、日本からアメリカに来たその日に最初に日本人が多く行くスーパーに行ってしまったのである。


私は良く誤解される。英語が達者で、肝も据わっていて・・・と。若いときに、往復のチケットと現地でのレンタカーだけ手配して、一週間とか10日間アメリカを旅した。当時はほんとうに飛込みで宿を探していたけど、そんなに難しくなかったし、よっぽどのダウンタウンの真ん中じゃない限り宿泊できた。こんな話をするからかもしれないけど、ほんとうは小心者だし、英語も決してうまくはない。若いときにいった旅行にしても、行く前は楽しみでドキドキしているけど、現地へ着けば、上手に話せないし、なんかさびしいしと大抵後悔する瞬間があった。今回のアメリカ滞在では、学校に通うという大きな目標があったので、さほど心配していなかったが、それでも最初に日本人が多く集うスーパーへ行ってしまったことは、何か自分の年齢を深く感じさせる行動だった。もう無茶はできない・・・なんて。


で、実際スーパーへ行ってみると、そこは日本だった。へぇ〜こんな店があるんだね。と、お店のパンフレットを見れば、いろいろなところに出店している。お店には、日本各地から空輸されたと思われる生鮮食料品と、生活雑貨、旅行代理店、本・CD、そしてフードコートがあった。空港からスーパーまで少し迷って、なんだかんだともうお昼近くになっていたから、フードコートで早速食事。たしか天丼を食べたかな?どんなときも腹が減っては何にもできないので、何か妙に落ち着いた思い出がる。


そしてどの地域でも同じなんだけど、日本人が集まるところ情報誌が置かれている。そのスーパーにも数種類の日本語での現地情報誌が入手可能。全てを手に入れて、すみからすみまで読む。結構日本食のレストランもあるみたいだし(食ったばっかりなのに)妙に安心感を得る。そんな中で、周辺のアウトレットモールを特集している雑誌があって、早速現地で着る服の仕入れに向かったのである。


つづく